キーボードの種類
普段、何気なく使っているパソコンのキーボード。
パソコンを使うときに、おそらくマウスの次に手に触れる機会が多いデバイスではないでしょうか?
人によっては最も触れる機会が多いデバイスですよね。
今回はそんなキーボードの世界を覗いてみたいと思います。
昨今のキーボード事情
世界中で使われているキーボードは大きく分けて2つのタイプがあります。
「メンブレン」と「メカニカル」の2つです。
一般的に市販されているノートパソコンやデスクトップのキーボードは「メンブレン」タイプとなります。
メンブレンタイプのキーボードはキーボード全体に一体式のスイッチが敷かれ、コストを抑えた構造です。
一方、メカニカルタイプのキーボードはキー1つ1つに独立したスイッチが付いた構造となり独特の打鍵感があります。
1990年代後半頃まではサーバーマシンにメカニカルタイプのキーボードが使われる事がありました。
現在では市販のコンピュータにメカニカルキーボードが付属することはほぼありませんが、ゲーミング用途として一般的に認知されています。
メカニカルキーボード
ゲーミングキーボードとしてメカニカルタイプが広まっているのには理由があります。
ゲームで使用されるキーボードやマウスなどのデバイスの反応速度にはミリ秒単位の精度が要求される場面が多々あります。
そのため、より過酷な状況で使用されるキーボードとしてメンブレンよりもより反応速度が高いメカニカルキーボードが必要とされました。
また反応速度だけではなくメカニカルならではの打鍵感や、キー単位にLEDを付属させる事によるビジュアル効果もゲーム用途に向いてる理由と言えます。
もちろんゲーム用途だけではありません。
キーボードとしての優れた性能やカスタマイズの自由さにより、ここ数年一般用途としても広まりつつあります。
キーキャップ
キーキャップはキーボードの顔ともいうべき存在ですね。
材質はABS樹脂製とPBT樹脂製があります。
ABS樹脂のキーキャップは汎用性が高いですが経年劣化が起こりやすいというデメリットがあります。
ツヤツヤに劣化したキーボードを見たことがあるかと思いますが、それがABS樹脂製のキーキャップです。
PBT樹脂のキーキャップは経年変化が起こりづらく表面の昇華印刷もしやすいためキーキャップに向いています。
触り心地もサラサラしていて打鍵音も「カタン」という、心地よいタイピングに適したキーキャップです。
ただしABSよりコストが高いというデメリットがあります。
最近ではさまざまなデザインのキーキャップが販売されていますので好みのキーキャップを探してみるのも楽しいですね。
キースイッチ(軸)
キースイッチは打鍵感を決定するための最も重要な部品です。
「赤軸」「青軸」「茶軸」といった色によって分類されています。
キースイッチの特徴の定義はドイツに本社を置くCherry社による分類が基準となります。
「Cherry MX」のブランド名で長年、メカニカルキーボードのキースイッチを販売する老舗メーカーです。
主なキースイッチとその特徴が下記の表になります。
今ではCherry社以外にも多くの会社がキースイッチを販売していますが、キースイッチの特徴の定義に大きな違いはありません。
静音性を好むなら「赤軸」や「ピンク軸」。
タイピングのダイレクト感を望むなら「青軸」が一般的なキースイッチの選択となります。
キースイッチを手軽に交換できるキーボードと、キースイッチが基盤にはんだ付けしてあるキーボードがあります。
キースイッチが半田付けされているキーボードでも、はんだのし直しでキースイッチを交換できます。
初めてメカニカルキーボードを選ぶ場合は何色のキースイッチを選ぶかが重要なポイントになります。
迷った場合は「茶軸」か「赤軸」が無難な選択だと思います。
自分好みのカスタマイズ
ここまでは「キーキャップ」と「キースイッチ」の説明をしてきました。
その他にもケースや基盤なども自分好みにカスタマイズが可能です。
自作パソコンと同じようにパーツ単位で部品を揃えれば、自分だけのキーボードが組めるようになるでしょう。
まずはキーキャップやキースイッチを自分好みにカスタマイズしてみることをおすすめします。